映画「めぐり逢わせのお弁当」無性にインド料理が食べたくなった

昨日に続いてインドが舞台の映画を見た。
インドの大都市ムンバイで活躍するダッバーワーラー。

各家庭からピックアップした弁当を職場のデスクまで配達するこのシステムは、600万分の1しか誤配がないことで知られる。


実際、数年前、ムンバイで仕事をする夫を持つ妻たち5人ほどと食事をした時にも、「どうやったら間違いなく夫の元に届くのか想像もできないわ」と皆が口々に賞賛していたのを思い出す。

そんなダッバーワーラーの誤配からそのストーリーが始まる。

10年以上前にタイで買い求めた弁当箱。イラのそれは5段だった。
10年以上前にタイで買い求めた弁当箱。イラのそれは5段だった。

夫との関係が冷え、孤独を抱えるイラの弁当が、ある日、人との関わりを出来る限り避けようとしているとしか見えない定年退職間近の男やもめ、サージャンの元に届く。一方で、間違った弁当が届いたにも関わらず、気づきさえしない夫。

サージャンとイラは弁当箱に入れた手紙で、互いについて語り始める。
手紙が相手に読まれるまでの時間、返事が戻ってくるまでの時間。
メールやSNS、ましてや携帯電話などなかった時代には、「待つ」という時間の豊かさがあった。

まだ見ぬ相手との短い手紙のやりとりの中で、イラは新たな一歩を踏み出す決意をし、サージャンもまた、、、。

「たとえ間違った電車に乗ったとしても正しい場所へと導かれる」

人はたとえ間違った電車に乗ったとしても、正しい場所へと導かれる」
は、映画の中の別の登場人物のセリフ。人生には思いもかけないことが起こる。このセリフ、ずっと心に残る気がしている。

しかし、、、なにはともあれ、イラが作る美味しそうなお弁当を見ていると、無性にインド料理が食べたくなってしまった。それも手で。インド人たちから私は前世インド人ではなかったかと言われるほど右手だけで食べるのがうまいらしい(笑)。