女性起業家コースでお話をさせていただいたことで思ったこと

乾物のある生活」を10期つとめさせていただいている自由大学が、この秋、クリエイティブ創業スクールを開校。その中の女性起業家コースで、9月18日にお話をさせていただく機会をいただきました。

小さな赤ちゃん連れの方もたくさん
小さな赤ちゃん連れの方もたくさん

コースの定員は30名。さまざまなライフステージ、さまざまな分野での起業を考える女性たち。

私の歩いている道が、ほとんどは私より若い彼女らのこれからに、なんらかの参考になればという思いでお話させていただきました。

「個人的な喜び」から一歩踏み出す

娘の重度のアトピーと、私が仕事をすることに反対の夫、手伝ってくれる親もなしという状況の中で、やむなく家庭に入り、3年の専業主婦生活。

そこからほそぼそ始めた食の仕事。
はじめは、料理教室で料理をおいしいと言ってもらえるだけで嬉しかったし、レシピ本を出したり雑誌に料理を載せてもらえるだけでワクワクしたものです。今でももちろんその気持ちに変わりはないのですが、昔のそれは「個人的な喜び」だけだったように思うのです。つまりは、自分が社会に認めてもらえるということに対しての喜び。

ミッションと手段を分けて整理できたことで、動きが変わった

でも、今、仕事に対して感じていることは、その頃とちょっと違うなと思うのです。

おいしいものを作ることができる、レシピを開発することができる、その「技」を使って何を実現できるのか。何か実現したいことに対して、その「技」を使って小さな歩みでも実現への道を作ることはできないだろうか?


何を自分のミッションとするのか。そのために使える強みはなんなのか?
「技」と「ミッション」との区別ができたことで、それまでと動き方が変わってきたように思います。

「冤罪で苦しむ人がいなくなってほしい!そのために弁護士になりたい」
そう思って法学部を受験した時から、今思えば、その頃からずっと、なんらかの社会的な課題を解決する方向になにがしかの行動を起こしてきたように思えるのです。料理教室を開いたのも、シアワセなはずの育児に専念しているにも関わらず、育児ノイローゼ寸前までいった経験から、どんな小さな赤ちゃんを連れてでも参加できる場所を作りたいという思いから。

米粉の普及活動をしているのは、田んぼが残ってほしいから。
乾物の普及活動をしているのは、乾物は未来食だと思うから。

そんなわけで、「社会派レシピスト」と名刺に書くことにしたのが1年余り前。
これからもそういう意識をもって仕事をしていきたい、と思っています。

 

といったことを、今回の講座の内容を考える中で、改めて思うこととなりました。
こうした機会をいただけたことに感謝!
技を磨き、人、コト、モノを繋ぐことで、動きを創り出していきたいと思います。