地域食材活用、という仕事

ある地域の食材の活用の提案をする仕事が入った。

こういう類いの仕事は、今まで日本の中でどんな料理が作られているかではなく、世界中のさまざまな地域で、その食材がどう使われているかのリサーチから始める。この作業によって、自分の中にあるその食材に関する先入観がそぎ落とされていく。その中で、ピンとくるものがあると、依頼のあった場所の地域特性にあわせてレシピに落としこんでいく。

こうした仕事では、おいしい料理やレシピを作れることは必要条件でしかない

でも、私のレシピをただ提供して「この通りつくってみてくださいね」では何も面白くない。

自分のレシピがおいしいと褒めてもらうために仕事をしているのではない。

おいしい料理を作れることは、こうした仕事をするに際して、必要条件ではあるが、十分条件ではない。

料理の醍醐味は自らクリエイトすること。
創ることが楽しい!と思う人が増えてほしい。
とくに地域での食材活用法となれば、料理教室でせいぜい指で数えられるほどの数のレシピを再現できるようになってもらったところで、ほとんど意味がない。

ゴールは、参加してくれた人がクリエイタとなること

自分がその場に行ってワークショップを開催したことで、参加してくれた人が自ら創りだす喜びに目覚め、実際に自分でオリジナルな料理を創りだすことができるようになることがゴール。

どうモチベーションをあげるのか、クリエイタとなってもらうためにどんなトレーニングが必要なのか。

そこがこの種の仕事の肝だと思っている。