中国の食というと「いったい何が入っているかわからない」というイメージが日本で定着してしまったのは、2008年のメラミン汚染の粉ミルク事件あたりからだろうか。
日本人ばかりでなく、当然ながら中国の人たちも危ない食べものを口にしたくはない。
上海のある程度以上の水準の生活をしている人たちの間で、食の安全という意識がここ数年で増大してきているのを強く感じる。
オーガニックを売りにしたレストランが続々
2011年5月に上海を訪れた際に話題になっていた店「齋民」(南京西路駅から徒歩10分ほど)。
先日雑誌の記事で読んだのだが、このオーナーは何奕佳さんという女性(余談だが、モデルといってもおかしくないほどの超美人)。
アメリカのブラウン大学卒業後、父親が経営する永豊余グループ(元は製紙業)に就職。アメリカに渡った18歳から「有機生活」を開始。「齋民」をはじめ4つのレストランには、自社農場から野菜や肉を直送。添加物も一切使わないという。
今年1月に紅桥路にオープンした高島屋の中に、「齋民市集」というレストランとカフェ「グリーン&セーフ」をオープン(どちらも未訪問)。こちらもまだ開店から数ヶ月というところだ。
シンガポールの企業も進出 mahotaグループ
以前このブログでも紹介したが、シンガポールから進出してきたmahotaグループの泰生天地(@紅桥路駅すぐ)。オープンは2012年12月中旬。私がはじめて訪れたのは12月23日だから、まだほんとにオープンほやほやだったということになる。
こちらもレストランでは自社農場の有機野菜と抗生物質を使っていない豚の肉の鍋を提供。キッチンスタジオや野菜や豚肉、調味料類などのショップや東洋医学のクリニック、スタジオなどを併設して総合的に健康的なライフスタイルを提供しようとしている。
昼にはラップサンドも出すようになったとのことだが、基本昼も夜も同じ鍋セットのみの食事というのがちょっと残念。野菜は抜群においしいので、もう少しメニューの幅があればまた訪れたいのだけれど。
詳細はこちら。
オーガニックの湖南料理店「天辣」@打浦桥
小さなギャラリーや西洋人たちが好みそうな店がたくさん集まっている田子坊のすぐ近くにある日月光大夏(SMLビル)の3階に偶然見つけた店が湖南料理の天辣绿色时尚餐厅。ちなみに、緑色は有機をさす。2013年5月4日のランチタイムに訪問。
有機野菜を使っているだけでなく、油は1度使ったら捨てるとも宣言。こちらは鍋だけではなく、幅広くさまざまな湖南料理を提供していて、いろいろ選べるのがとっても嬉しい。
この店も1月オープンした高島屋内に店舗があるとの情報も。ただ、ちょうど日中関係がかなり冷え込んでいる中で高島屋がオープンしたため、ほとんど宣伝されないままで人が少ない、とは上海在住の日本人からの情報。
ちょっと前までオーガニックといえば鍋料理中心だったのが、だんだん広がりをみせてきている感じ。
私はオーガニックしか食べないというわけではないし、オーガニックだからおいしいともとくに思っていない(というと反論する方もいらっしゃるかもしれないが)。ただ、上海でもこうして食の安全ということに関心が集まってきているという傾向は好ましいと考えている。
次回訪ねる時はどんな店ができているのか、予習して計画的に訪問してこようと思う。
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